パイプオルガンのタッチ/ノン・レガート
タンギングをしたいところを決める
特にバロックの作品の場合、タンギングをするかどうかは良く考える所だと思います。
パイプオルガンは管楽器だからです。
タンギングをする場合でも、はっきりしたタンギング、柔らかなタンギングなど違いを作ります。
また、バロックの作品、特にバッハは弦楽器のボーイングの強い影響を受けています。バッハ自身のお気に入りはヴィオラで、ヴィオラパートを弾くことを好んだと言われています。和声の要になるからと言うことです。
私の場合は、一声部ごと口で歌ったり、「リコーダーやチェロやファゴットで演奏するとしたら、ここはどのように演奏したいかな」と言うことを考えていきます。
実際オケのチェロの先輩にオルガン練習室まで来て頂いて、ペダルの部分を弾いて頂いたりしたこともあります。
1パート毎考えていきますが、その中でも「ここはタンギングをしたい、ここはレガートで行きたい」箇所と細かく決めていきます。
以下の作品は、私もオルガンを始めて、一番最初に弾いた作品ですが、
「三声でペダル初心者に弾きやすい」ということもありますが、
- コラール の旋律である主旋律=右手
- スラーで区切られ弦のボーイングの影響を受けている=左手
- 低音=足
というそれぞれを学ぶ適切な課題だと今は思っています。
それぞれ、皆様はオルガン以外に他の楽器や歌を経験なさっていると思います。
私は10代の頃は古楽器アンサンブルをしていたのですが、その時私はリコーダーで、同級生がチェンバロ(山田貢先生が所有していらした素晴らしいチェンバロを弾かせていただいていました)、上級生がファゴットというアンサンブルで、テレマンやヘンデルのリコーダー・ソナタを演奏していました。
今、その経験がとても役に立っています。いつも、「自分がリコーダーで吹く時はこう吹くだろう」、あるいは「もし先輩がここをファゴットで吹くならば…」ということを考えています。
時々、「こんなペダルの弾き方をしたら先輩に恥ずかしいな、先輩ならこんな粗野に吹くはずはないもの」とどこかで考えている自分がいます。
それではまた!少し秋らしくなりましたがお元気でお過ごしください。