バッハのパイプオルガン曲 目覚めよと呼ばわる声す

オルガニスト長井浩美です。

バッハの名曲に、

「目覚めよ、と呼ばわる声す」

という作品があります。

曲もお聴きいただけます。↓

この作品は、教会暦の最終で演奏されるのが相応しいのですが、

あまりに名曲で有名なので、教会暦に関係なく演奏されています。

(モーツァルトのアヴェ・ヴェルム・コルプスも厳密には聖体祭の作品ですが、ここまで有名ですと教会暦などはうるさく言われず演奏されていますね。)

「目覚めよ、と呼ばわる声す」は、題材が結婚式由来でもあるため、挙式にも使用されます。

6曲セットのなかの一曲です。

新約聖書マタイによる福音書25:1〜13の

「10人のおとめ達のたとえ」が元となっています。

賢いお嬢さん達と、愚かなお嬢さん達のお話です。

私が女学院時代に教えて頂いたお話によると、

この当時は、婚礼の際 お婿様がまず お里にお嫁さまをお迎えにいらして、そこからお婿様の御家に戻り、婚礼をしていた

…そうです。

その時に、(手伝いの)おとめ達が灯りを灯してお婿様をお迎えし、お嫁さまに付き添って行くというのが、大事なお仕事の一つだったそうです。

さて、5人の賢いお嬢さんは灯りと共に、予備の油を用意していましたが、賢くないお嬢さん達は油の用意をしていませんでした。

お婿様の到着が遅れ、お嬢さんたちは皆寝てしまいました。

うとうとしていると…お婿様到着の知らせが!!

「起きて!!」

↓颯爽と灯りを上げる賢いお嬢さん達!

ところが、5人の賢くないお嬢さんたちのランプには油がありません。

そこで準備をちゃんとしていた賢いお嬢さん達に、

「すみません、油を分けてくださいませんか」

とお願いしましたが、分けてあげるほど油はありません。

賢くないお嬢さん達は、この期に及んで油をお店に買いにいきました!!(そんな展開?!)

お店から急いで婚礼の場へ向い

「開けて下さい!!」

と門を叩くのですが、ご主人様に

「ん?君たち、誰?知らないなぁー」

と戸を閉められてしまい、

婚礼の宴に出席させてもらえませんでした。

…というイエス様がなさった例え話です。

婚礼は、天国を例えているとのことです。

(私のお話は上手ではないので、ちゃんとした「教え」は牧師先生や神父様にお尋ね下さい。)

ところで、このブログのオルガン仲間さんや、音楽家仲間さんにお見せしたい絵画が、あります!

「!!?」

弾いてる…食べてる…寝てる…。

これは私のことかしら?!

右側にはまじめな方達が!!

(一応、断捨離は趣味です。床は相棒お掃除ロボ ルンバくんにお任せ。)

なぜに楽器は左側?!(笑)

↓ちなみにこの方、声楽家だと思います。笑 

弾き語り。しかも、センター。

右側の方々は天国行き。万歳三勝しています。

17世紀フランドルの画家フランケンの作品だそうです。1616年頃。バッハよりは前ですね。画家一家だそうです。

オルガニスト長井浩美